深夜のタクシードライバーが語る“本当にあった怖い話”

2024/12/21投稿者：スタッフ

タクシー運転手と都市伝説—実際にあった怖い話

タクシー運転手として働いていると、日々の業務の中で予想外の出来事に遭遇することがあります。特に深夜帯は、不思議な出来事や怪談話がつきものです。長時間運転を続ける中での疲労感や孤独感が影響しているとも考えられますが、それだけでは説明のつかない体験をした運転手も少なくありません。

今回は、タクシー運転手としての実体験や同僚たちから聞いたエピソードを基に、実際にあった「怖い話」や、タクシー業界で語り継がれる都市伝説について詳しくお話しします。仕事をしているだけで非日常と向き合うことになる、タクシー運転手ならではのエピソードをお楽しみください。

雨の夜に現れる女性

ある雨の夜、新宿から大塚へ向かう女性客を乗せたときのことです。彼女は黒いコートを着ていて、顔色が悪く、どこか物憂げな雰囲気でした。行き先を告げた後、終始無言で窓の外を見ている彼女に少し不気味さを感じつつも、特に会話を交わすこともなく目的地に到着しました。

「ここでいいです」と低い声で言われ、私は料金を告げました。後部座席を振り返ると、そこには誰もいませんでした。女性が乗っていたはずのシートは雨水で濡れており、濡れた痕跡だけが残されていました。

慌てて車を降り、辺りを探しましたが、その女性らしき姿はどこにも見当たりませんでした。不思議に思いながらも業務に戻りましたが、同僚にこの話をしたところ、「その場所は自殺の多いエリアとして有名だ」と聞かされ、背筋が凍りました。

後部座席の視線

深夜、銀座で乗客を降ろした後、車を走らせていると、バックミラーに違和感を覚えました。よく見ると、後部座席に誰かが座っているような白い影が映っているのです。最初は気のせいだと思い無視していましたが、その影はじっとミラー越しに私を見つめていました。

恐怖に耐えきれず車を停めて後部座席を確認しましたが、誰もいませんでした。ただ、不思議なことに、座席の中央部分だけがわずかに沈んでいるように見えました。その日はこれ以上の運転ができず、早めに帰宅することにしました。

後日、この話を同僚にすると、同じ時間帯に同じような経験をしたという話がいくつも出てきました。ある運転手は「その影が車から降りる瞬間を見た」と言い、また別の運転手は「その影が不気味に笑っていた」と証言しており、ただの錯覚とは思えない話です。

タクシー運転手の間で避けられるエリアというものがあります。その中でも東京の〇〇公園は特に有名で、「深夜3時にこのエリアでお客様を拾うと怪異に遭遇する」と言われています。

ある運転手がそのエリアで配車を受けたときのこと。乗車したのは男性で、「池袋までお願いします」とだけ告げました。目的地に着いて料金を告げると、男性は静かに降りていきましたが、後部座席を確認するとシートが泥だらけになっていたのです。しかもその泥はまだ湿っていて、生々しい感触がありました。

会社に戻りこの話をしたところ、同僚の一人が「その公園では溺死体が発見されたことが何度もある」と語り、さらに「泥のついた乗客は幽霊だ」という噂があることを教えてくれました。

タクシー運転手にとって無線は日常的な業務連絡手段ですが、時に奇妙な出来事が起きることがあります。ある深夜、無線で「△△駅付近にお客様がいる」と配車指示を受けた運転手が現場に向かうと、誰もいませんでした。

不思議に思い無線室に連絡を取ると、配車記録は存在せず、その指示自体がなかったことになっていました。その直後、無線から「…ありがとう…」という低い声が聞こえたと言います。

無線室に再度確認しても、その声を発した形跡はありません。運転手はその日以降、無線で深夜の配車を受けることを避けるようになったそうです。

私自身が体験した中でも特に印象的だったのは、早朝4時ごろの出来事です。タクシーを走らせていると、突然「ピン」という音が鳴り、乗車ドアが自動で開閉しました。乗客が乗ったのかと思い、車を停めて確認しましたが、誰も乗っていません。

車内の乗車記録システムを確認すると、「不正な入力」というエラーが表示されていました。このエラーは通常、機械の故障が原因で発生しますが、奇妙なことに同じエラーが複数の運転手から報告されており、同じ時間帯に同じ現象が起きているのです。

会社のメンテナンス部門も原因を特定できず、この現象が起きるたびに運転手たちは「見えない何かが乗ったのではないか」と噂しています。

このような話がタクシー運転手の間で広まる背景には、以下のような理由が考えられます。

とはいえ、これらの説明だけでは解明できない現象があるのも事実です。

タクシー運転手という仕事は、ただお客様を運ぶだけではなく、人間の様々な感情や都市の不思議に触れる職業です。今回ご紹介した怖い話は、運転手が日々経験する非日常のほんの一部に過ぎません。

もし夜中にタクシーに乗る機会があれば、後部座席や窓の外に注意を払ってみてください。あなた自身が新しい都市伝説の目撃者になるかもしれません…。